空き家売却の契約不適合責任とは?回避策も解説

2025-03-13

空家空地


空き家の売却を検討する際、引き渡し後に予期せぬ問題で責任を問われるケースがあることをご知でしょうか。
特に、建物の老朽化や見落としがちな不具合など、契約内容と異なる状態が見つかった場合、売主は「契約不適合責任」を負う可能性があります。
これは、売買契約が成立した後も、物件の状態に関して売主が一定の責任を負うというものです。
この制度を理解し、適切に対応しなければ、後々大きな負担となることも少なくありません。
空き家売却におけるこの重要な責任について、詳しく見ていきましょう。

空き家売却で問われる契約不適合責任


契約内容と異なる状態は売主責任


令和2年4月の民法改正により、不動産売買における売主の責任は「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと変更されました。
改正前は、買主が通常の方法では知り得なかった「隠れた瑕疵(かし)」があった場合にのみ、売主が責任を問われることが一般的でした。
しかし、改正後は、売買した物件が契約内容に適合しない場合、その「隠れた瑕疵」であるかどうかに関わらず、売主が責任を負うことになります。
つまり、契約書に記載された物件の状態や品質と異なる箇所が見つかった場合、説明責任を果たしていなかったとみなされ、売主が買主に対して責任を負うことになるのです。

買主は修理や減額を請求可能


契約不適合責任が問われる場合、買主は売主に対して複数の請求を行う権利を持ちます。
具体的には、不適合な箇所を契約内容に適合するように修理することを求める「追完請求」、物件の状態が契約内容に適合しないことによって生じた損害に対する「損害賠償請求」が挙げられます。
さらに、売主が追完請求に応じない場合や、修理が不可能な場合などには、売買代金の減額を求める「代金減額請求」、または契約そのものを解除することも可能となります。
これらの権利は、買主を保護する観点から、改正民法によって拡充されました。

事故物件なども対象になる場合がある


契約不適合責任は、雨漏りや建物の構造上の問題といった物理的な欠陥だけに限定されません。
心理的瑕疵、いわゆる「事故物件」なども、その程度や買主との認識のずれによっては、契約不適合責任の対象となる可能性があります。
例えば、過去に物件内で自殺や孤独死などがあった場合、その事実を正確に告知せずに売却を進めると、後々買主から契約不適合責任を問われるリスクが生じます。
物件の近隣環境(騒音、嫌悪施設など)についても、契約内容との不適合にあたる可能性があり、詳細な説明が求められます。



空き家売却で契約不適合責任を回避する方法


契約書で免責特約を締結する


空き家を売却する際に契約不適合責任を回避する一つの方法として、契約書に「免責特約」を盛り込むことが挙げられます。
これは、契約書上で、売主が一定の契約不適合責任を負わない旨を定めるものです。
特に、築年数が経過した空き家などでは、ある程度の不具合があることが一般的であるため、買主との間で、契約不適合責任の範囲を限定する特約が結ばれることがあります。
ただし、この特約は、売主が物件の不具合を知りながら意図的に買主に伝えなかった場合には無効となるため、注意が必要です。

買取業者への売却で責任を免れる


契約不適合責任のリスクをより確実に回避したい場合、買取業者への売却が有効な手段となります。
買取業者は、事業として物件を買い取り、リフォームなどを施して再販することを前提としているため、物件の築年数や状態、潜在的な不具合などをそれほど問題視しない傾向があります。
そのため、買取業者との売買契約においては、契約不適合責任の全てを免責する特約を結ぶことが一般的です。
これにより、売却後の責任から完全に解放され、安心して物件を現金化することが可能になります。

事前の物件状態告知を徹底する


契約不適合責任を回避するためには、売却前の物件状態の把握と、買主への正確な告知が極めて重要です。
ホームインスペクション(住宅診断)などの専門家による調査を通じて、物件の劣化状況や潜在的な不具合を客観的に把握することが推奨されます。
その上で、契約書には物件の状態について、可能な限り詳細かつ正確に記載し、買主と認識のずれが生じないように努めることが大切です。
これにより、後々「知らなかった」というトラブルを防ぎ、契約不適合責任を問われるリスクを大幅に低減することができます。



まとめ


空き家を売却する際、売主は「契約不適合責任」という、売却後の物件の不具合に関する責任を負う可能性があります。
この責任は、買主からの修理要求や代金減額、さらには契約解除といった形で、売主にとって大きな負担となることがあります。
しかし、契約内容に適合しない部分があったとしても、契約書に免責特約を締結したり、物件の状態を正確に告知したりすることで、そのリスクを軽減することが可能です。
特に、買取業者への売却を選択すれば、契約不適合責任のすべてを免責できる場合が多く、売却後の負担をなくすことができます。
空き家売却においては、これらの方法を理解し、自身の状況に合った選択をすることが賢明です。

Q:空き家を売却した後も、売主が責任を負うことはありますか?


A:はい、あります。現在の民法では「契約不適合責任」により、売却した物件が契約内容と異なる状態だった場合、売主が責任を負う可能性があります。
例えば、契約時に説明していなかった雨漏りや建物の不具合などが見つかると、買主から修理や損害賠償などを求められることがあります。
売却後のトラブルを防ぐためにも、物件の状態を正確に把握し、契約時に適切に説明することが大切です。

Q:契約不適合責任とはどのような制度ですか?


A:契約不適合責任とは、売却した不動産が契約内容と異なる状態だった場合に、売主が負う責任のことです。
令和2年4月の民法改正により、従来の「瑕疵担保責任」に代わって導入されました。
建物の欠陥が「隠れていたかどうか」ではなく、契約内容に適合しているかどうかが判断基準となります。
そのため、契約書や物件状況報告書に正確な情報を記載することが重要です。

Q:契約不適合責任が発生した場合、買主はどのような請求ができますか?


A:契約不適合責任が認められると、買主は売主に対して修理を求める「追完請求」のほか、損害賠償請求や売買代金の減額請求を行える場合があります。
また、不適合の内容が重大な場合には、売買契約の解除が認められるケースもあります。
こうしたトラブルを避けるためには、売却前に物件の状態を十分に確認し、契約内容を明確にしておくことが重要です。

Q:事故物件も契約不適合責任の対象になりますか?


A:場合によっては対象になります。物理的な不具合だけでなく、過去に自殺や孤独死などがあった心理的瑕疵(いわゆる事故物件)についても、買主への告知が必要となるケースがあります。
告知すべき事実を伝えずに売却すると、契約不適合責任を問われる可能性があります。
どこまで説明が必要かは状況によって異なるため、不動産会社へ事前に相談することをおすすめします。

Q:契約不適合責任をできるだけ回避する方法はありますか?


A:契約不適合責任のリスクを減らすには、売却前にホームインスペクション(住宅診断)などで建物の状態を確認し、不具合があれば買主へ正確に説明することが大切です。
また、契約内容に応じて免責特約を設ける方法もありますが、売主が不具合を知りながら隠していた場合は免責されません。
売却後の責任をできるだけ避けたい場合は、契約不適合責任を免責とする契約が一般的な不動産買取を検討する方法もあります。

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